【新唐人2016年10月06日】
毒粉ミルク、毒豆芽、毒米、毒玩具、毒衣類、地溝油(下水から作る食用油)、肉赤身化剤(塩酸クレンブテロール)など、中国産の汚染された毒製品に関するニュースが近年後を絶たない。専門家によれば、2015年に中国で安全でない食品が原因で死亡した人の数は1万人以上に上っているという。
中国都市経済学会常務副会長の李春華氏は9月30日、2016年中国都市発展サミット・「都市報告書9号」発表会に出席した際、2015年に中国で安全でない食品が原因で死亡した人の数は1万人以上に上り、経済損失は50億元(約775億円)に上ることを明らかにした。
李氏は、食品の安全を脅かす要素はたくさんあるとして、土壌汚染、空気汚染、水質汚染、化学肥料の使用、抗生物質の濫用などの原因をあげたほか、人々が遵法精神に欠け、手段を選ばない金儲け主義に走っていることも原因として挙げた。
李氏はまた、現在土壌が長期にわたって汚染されており、一触即発の「時限爆弾」が埋め込まれているに等しいと指摘。中国では少なくとも1300万~1600万畒(1畒は約16ヘクタール)の耕地が汚染されており、約80%の農薬が直接土壌にしみ込み、毎日の食卓に欠かせない野菜を汚染していると指摘した。
李氏は、世界で使用されている化学肥料の35%が中国で使用されているとし、これはアメリカとインドの使用量の合計に等しく、化学肥料が過剰に使用されていると訴えた。中国で使用される化学肥料の量は1畒当たり21・9キロで、世界平均の8キロを大幅に上回っており、アメリカの2・6倍、EUの2・5倍となっているという。
また、発がんリスクを高める地溝油への取り締まりが十分ではなく、利益率の高さに目のくらんだ業者が製造販売しており、中国では年間200万~300万トンの地溝油が消費されているとも指摘している。
現在、中国における食の安全は想像を絶するほど悪化しており、ニセモノを作り出す技術も日々向上している。このような悪質な食品が横行している背景には、道徳観念の著しい欠如などの問題がある。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/10/05/a1289873.html (中国語)
(翻訳/白白)